中薬と従来薬との統合療法は、全身性エリテマトーデス患者のCVDリスクを低下させますか
〇はじめに
全身性エリテマトーデス(SLE)は、多臓器・多系統を侵す慢性の全身性自己免疫疾患であり、許容できないほど高い罹患負担と様々な合併症を呈する(Golder and Hoi, 2017; Dörner and Furie, 2019; Durcan et al.) SLE患者の生存率は過去数十年で改善した。ある国際コホート研究で、SLE患者の標準化死亡率(SMR)が60%劇的に低下したことが明らかになった(1970-1979年のSMR:4.9;1990-2001年のSMR:2.0)(Bernatskyら、2006年)。現在、10年生存率は90%を超え、20年生存率は約80%まで上昇している(Doriaら、2006;Kasitanonら、2006;Durcanら、2019)。この死亡率の低下は、早期診断と高度な治療に起因すると考えられる(Fors Nieves and Izmirly, 2016)。しかし、SLE患者の生存期間は2000年代を通じて増加し続けているわけではない(Tektonidou et al.)