〇はじめに
関節リウマチ(RA)は、比較的一般的な自己免疫疾患です。全世界で成人の1%が罹患しています。最近の研究から、RAと診断された人は骨折のリスクが高いことが知られ、椎体骨折と股関節骨折が最も多い骨折部位でした。先行研究では、股関節骨折を併発したRA患者と一般集団との間で死亡率の差が拡大していることが示されています。漢方薬(CHMs)は伝統的な医学として、RA患者の補完療法として一般的に使用されています。RA患者におけるCHMsの使用パターンの特徴を報告した研究はわずかです。骨保護効果の関連を直接決定した先行研究もありません。今回紹介する研究は、台湾の人口を代表する全国的な医療請求データベースを用いて、RA患者におけるCHMsの使用と骨粗鬆症性骨折の発生との関連を経時的に確認することが目的です。