ベジタリアン食はうつ病リスクの低下と関連しますか

松江出張所便り

2024/4/20

はじめに うつ病は一般的な精神疾患であり、世界的に障害の主な原因の一つです [1] 。2010年の世界疾病負担調査(Global Burden of Disease Study)では、大うつ病性障害(MDD)は、世界全体の障害とともに生きた年(Years Lived with Disability:YLDs)の第2位の原因でした [2] 。大うつ病の有病率は、国や文化的背景によって大きく異なります [3] 。台湾の有病率はほとんどの西洋諸国と比較して低く、助けを求める行動が少ない文化的ストイシズムが原因であると考えられています [4] 。
大うつ病性障害は、慢性肺疾患、喘息、片頭痛、関節炎、心臓病、高血圧、腰痛など多くの慢性疾患と関連しています [5] 。うつ病性障害は、生命予後の低下を伴う重大な罹患率と死亡率をもたらします [6] 。自殺のリスクの高さに加えて、医学的合併症の割合が高いことが、うつ病性障害にみられる平均余命の短くなる理由であると考えられています [6,7] 。
栄養精神医学の分野では、システマティックレビューにより、地中海食(野菜、果物、全粒穀物、ナッツ、種子、魚の摂取量が多く、加工食品が制限されている)などの健康的な食事パターンがうつ病のリスクと逆相関することが示されています[8,9,10,11] 。対照的に、加工食品、脂肪、砂糖の多い食事は、うつ病や不安と関連しています [8,11,12]。

匿名で質問やリクエストを送る

※登録・ログインなしで利用できます

記事をサポートする

記事をサポートする

感謝・応援の気持ちのチップを送ることができます。 松江出張所便りの継続運営を支えましょう。

※登録・ログインなしで利用できます

メールアドレスだけでかんたん登録

  • 新着記事を受け取り見逃さない
  • 記事内容をそのままメールで読める
  • メール登録すると会員向け記事の閲覧も可能
あなたも Medy でニュースレターを投稿してみませんか?あなたも Medy でニュースレターを投稿してみませんか?